パグも食後には顔をふきましょう
しわしわ顔のブルドッグ
垂れた耳の犬種は、特に耳の内のチャックをこまめにします |
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一口に犬の手入れといっても、犬種によっては、ずいぶん違いがあります。簡単に言えば、体型や被毛の種類によって、手入れの方法も違ってきます。
ミニチュア・ダックスフンドやチワワのように、口先(口吻)が長い犬種では、特に問題ありませんが、パグやブルドッグ、ペキニーズのように、口先がつぶれた犬種では、食後に口の周りどころか、頬の部分にまで食べかすが付いてしまうことがあります。さらに口先がつぶれた犬種は、ほとんどがしわの多い顔をしていて、このしわのすき間に、食べかすが入り込んで、皮膚病の原因になってしまうことがあります。人気のある犬種では主にシー・ズー、マルチーズ、キャバリア、パグ、フレンチ・ブルドッグ、アメリカン・コッカー・スパニエル、ボストン・テリア、ペキニーズ、ブルドッグ、チンなどが当てはまります。これらの犬種は、食後にはタオルを濡らして、固くしぼったもので、顔をきれいにふき取ってあげることが必要です。
また、耳の形にも注目しましょう。シバやコーギーのような立ち耳タイプの犬種と、ミニチュア・ダックスやラブラドール・レトリーバー、ビーグルのような垂れ耳タイプでは、垂れ耳タイプの犬種の方が、より耳の清潔を保つ努力をしなくてはなりません。垂れ耳は、見た通り、耳の穴を塞ぐ形になっています。体温の高い犬は、どうしても熱がこもり、ややベトついている場合が多く、それが原因で外耳炎になったり、耳ダニの巣窟になってしまうことがあります。毎日とは言いませんが、頻繁に耳をめくって、耳の中の汚れを確認しましょう。もし、汚れがあったら、耳の奥の方でなければ、ウエットティッシュなどで拭き取ってあげましょう。
耳の奥まで汚れている場合は、飼い主が耳の奥を掃除すると、外耳を傷つけてしまう危険があるので、動物病院で診察を兼ねて、処置してもらうようにしましょう。飼い主にできることは、清潔を保つために耳の中に、犬用のイヤーパウダーなどを使って、なるべく乾燥を維持させることです。
ほかにも、食事のときに、食器や水の容器に耳の先が入ってしまうことで、耳先に異常を起こしてしまうことがあります。特に冬季に、耳の先がフードで汚れていたり、濡れたりしていると、しもやけを起こし、ひどい場合には凍傷で耳の先が欠けてしまうこともあります。食後には、耳先もタオルなどで拭き取り、清潔にしましょう。 |