外来生物の猛威!
皆さんは、「外来種」または「外来生物」、「帰化生物」などの
言葉を聞いたことはありますでしょうか。
もっとも一般的には「外来種」と呼びますが、これはもともと日本には
存在していなかった生物が、おもに人間の手や人間の活動によって国内に持ち込まれ、
それが屋外に放たれ、生息・繁殖が可能になった生物のことで、
日本の環境に適応してしまった外来種は、日本にもともと生息していた生物たちを
駆逐しながら、分布を広げていってしまうんです。
このやっかいな外来種は、日本国中に多数が存在しています。
特に、最近のニュースでもよく取り上げられている
セアカゴケグモ(まだ、お目にかかったことがなく、写真もありません)は、
オーストラリア原産の毒グモで、輸入した材木などに付いて、日本国内にやってきたと考えられています。
セアカゴケグモは、日本の生物だけでなく、人間にも悪影響を与え、
福岡県福岡市では、セアカゴケグモに人がかまれる被害も出ました。
また、兵庫県尼崎市では、道路にたくさんのセアカゴケグモがいるとの通報により、
100匹以上が駆除されています。
外来種がやっかいなのは、日本の生態系を壊すだけでなく、
知らない間に全国に広まり、気がついたら普通の種になってしまっていることです。
その影では、日本の本来の多くの種が絶滅しているのです。
皆さんもよくご存じのミドリガメの通称で呼ばれるミシシッピアカミミガメや
アメリカザリガニ、ウシガエル、釣魚で有名なブラックバスやブルーギルなどが有名です。
ほかにも、水鉢などでキンギョやメダカを楽しむときに、水面に浮かせておくと、
きれいな花を咲かせるホテイアオイ(ホテイ草)も外来種で、
以前、私が訪れた高知県では、川いっぱいにホテイアオイが群生していました。
沖縄県では、巨大なカタツムリのアフリカマイマイが、すでに一般的な生物になっています。
東京近郊では、「チョットコーイ、チョットコーイ」という鳴き声のコジュケイ、
最近では、美しいライトグリーンの羽色のワカケホンセイインコが外来種として増えています。
今度、これらの外来種についても、くわしくお伝えしようと思います。