伊豆の深海魚
先日、取材に出かけていました。
取材先は沼津にもほど近い、淡島マリンパーク。
かつて、スキューバに凝っていたころ、沼津から西伊豆にかけては、
ほぼ月2回、残りの2回は東伊豆といったように、春夏秋冬を通して通い詰めていました。
そのころから、淡島マリンパークは知っていたものの、これまで一度も訪れる機会がありませんでした。
今回は、たまたま、初めて訪れる機会に恵まれ、取材も満喫してまいりました。
正直、規模はそれほどでもなく、主要施設を回るにも、3時間もあれば足ります。
気軽な観光にはちょうどいいかもしれません。
名前の通り、陸地から200メートルほど沖にあるのが、淡島です。
周囲2.5キロほどで、駐車場横のチケット売り場で、入場券とともに、
島へ渡る唯一のルートの渡し船の往復チケットを購入します。
以前はロープウェイがあったのですが、現在は運休中です。
渡し船といっても、けっこう立派なボートで、島までは、わずか4〜5分といったところです。
淡島マリンパーク内の主要施設は、アザラシ、アシカなどのショーステージ、水族館、ペンギンプール、
ウミガメプール、イルカのショープール、カエル館などです。
それ以外の島の施設には、立派なホテルがあります。島を1周するコースもあり、
遊び方によっては、長時間楽しめると思います。
今回の取材には関係ありませんが、水族館内には、チョウチンアンコウの標本が展示されていました。
これには興味をそそられました。ほかの施設でこれまでに見たチョウチンアンコウの標本は、
すでにホルマリン焼けし、真っ白なものばかりでしたが、ここの標本は、まだ色もはっきりとし、
形も崩れていません。夢中でシャッターを切りました。
ほかにも、興味のある標本で、サメハダホウズキイカという、深海性の浮遊性のイカが展示されていました。
伊豆という場所と深海性の生物は、切っても切れない関係にあります。
伊豆半島は、駿河湾と相模湾に囲まれ、特に駿河湾は2500メートルもの深さがあります。
この深海から、たびたび深海魚がやってきて、スキューバで潜れる深さで、それらの深海魚を目にすることができるのです。
私も、かつて、伊豆の群発地震の際、深海魚を見るには今が絶好のチャンスだとばかりに
東伊豆でしたが出かけて行ったものの、ダイビングセンターが地震のため休業しているという
よく考えれば分かるはずの失敗をしました。
それでも、オープンしているダイビングセンターを見つけ、早速潜ると、そこで目にしたのは、
タナベシャチブリという、ちょっと地味な深海魚でした。
また、冬になると、西伊豆の大瀬崎には、アンコウが浅場にやってくることが知られていて、
これも、撮影に成功するのに3年は通い詰めた記憶があります。
タイミングが悪いというか、普段の行いが悪いのか、いつも苦労して潜っていました。
現在は、特に潜る予定もないのですが、機材だけは、ダイビング用のものを少しずつ揃え始めました。
かなりブランクはありますが、来年からは、水中写真を再開しようと、、、毎年思ってます。