なつかしのペットたち(クロハラハムスター編)
ちょっと思いついて、「なつかしのペットたち」というくくりで、
今では、法律などにより、飼育が不可能または困難になってしまった
かつて一世風靡したペットたちを思い返してみたいと思います。
その第一回目として、クロハラハムスターを紹介します。
クロハラハムスターだけでも、とても1回では紹介しきれないので、
今回は、まず、クロハラハムスターとはなんぞやということで、
その強烈なキャラクターを紹介します。
クロハラハムスターは、別名ヨーロッパハムスターと呼ばれ、
ハムスターのなかで最大種で、イメージとしてはモルモットほどの大きさです。
種名の通り、腹側が真っ黒で、背中側は赤茶色をしています。
形はゴールデンハムスターをそのまま巨大化させたような姿です。
クロハラハムスター(ヨーロッパハムスター)
体長:約30センチ 尾長:約5センチ 体重:700g〜1kg
分布:ヨーロッパなど
日本では、私の知る限り、今から15年ほど前、エキゾチックアニマルが一大ブームに
なったときに、輸入されました。輸入数は少なく、何回かに分けられて輸入されました。
最初の輸入の際、初めてお目にかかり、衝撃を受けたのを覚えています。
現在では、齧歯類の輸入規制があるため、クロハラハムスターを輸入することは可能ですが、
簡単ではありません。その手間を考えれば、みなもっと効率の良い動物を輸入します。
しかし、このような変わった動物を間近で見られることは、子どもたちにとっても、
有益な学習や夢につながることだと思います。
もしかすると、クロハラハムスターがきっかけで、動物学者になったり、
動物園に勤めたりと、可能性は無限なのですから。
お役人は、そのへんのことはご理解されているのでしょうかね〜。
クロハラハムスターの話に戻ります。
クロハラハムスターが輸入された当時、私は「動物つかい」として、
撮影する動物たちにいろいろなポーズを取らせる仕事をしていました。
(もちろん、写真も撮影するし、記事も書き、セットも作っていました)
クロハラハムスターも、もちろん、撮影することになりました。
この撮影では、私は動物つかいに徹底し、緊張感をもって扱っていました。
しかし、撮影も進んで、クロハラハムスターの扱いに慣れてきたころです。油断したんです。
ちょっとしたスキに、左手薬指の第一関節付近を、ものすごい力でかまれてしまいました。
骨にまで届く「メリッ」という音とともに、血があふれ出しました。
たちまち撮影用のバックの白い紙が鮮血でそまり、圧迫止血でなんとか血は止まりましたが、
かまれた指は1.5倍くらいに腫れました。
その撮影時には、とてもペットには向かない凶暴さがあるのは承知してましたが、
あっさりやられてしまいました。
それでも、一般の方に新しいエキゾチックペットを紹介するためにも、
この後、私はクロハラハムスターの飼育を始めることになるのです。
飼育編については、次回のお楽しみに。