身近な川
我が家の近くには、大きくはありませんが、川があります。
私がこの地に住み始めたのは、もう30年も前になります。
その当時、この川は、普通に護岸された川で、ゴミだらけで、
ときには洗剤の泡のようなものも浮かんでおり、生き物らしいものを見かけることは
ほとんどありませんでした。
しかし、今から10年ほど前、突然工事が始まり、川のフェンスがきれいになり、
川の一部には降りられるようになりました。
また、ただのコンクリートの底だった川の中に、土が入れられました。
すると、なんということでしょう。すぐに土の部分には草が生え始め、
1年もすると、菜の花などの花も咲くようになりました。
近辺の下水処理も行われたのか、水質の確認のためだと思われますが、
コイが泳ぐようになりました。水質が安定してくると、水生昆虫が多くなり、
魚もオイカワなどが群れで泳ぐようになりました。
さらに、5年ほど前からだと思いますが、スッポンが生息していることも確認。
最大で3匹を々日に目撃しました。このうち2匹は、かなり小型だったため、繁殖もしていると思われます。
以前もちょこっと紹介しましたが、アオダイショウも生息しています。
アカミミガメやアメリカザリガニ、ウシガエル、ヒキガエルも確認しました。
このように環境が自然に戻ることで、いろいろな鳥もやってきます。
カワセミはすでに長い間すみついて、若い個体もよく見かけます。
カルガモは常駐していて、毎年、ひなの泳ぎが通行人を楽しませています。
最近は見かけなくなりましたが、カワウとコサギの妙なペアがよくいました。
すごく田舎の川の出来事のように思えますが、我が家から徒歩120歩ほどの川の
わずか100メートルくらいの範囲のことです。ちなみに東京都です。
コンクリートの川から、人工的とはいえ、土手を作ったことで、
わずか10年ほどで、これだけの自然がもどってくるのです。
川には土が大切ということがよく理解できました。