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クワガタムシの幼虫の飼い方


菌糸ビンの中心をくりぬいて、幼虫をいれて、ふたをするだけで、大きく育ってくれる。



発酵マットを固く詰めたビンに、幼虫を入れる。発酵マットの種類によっては、この方法でも幼虫は大きく育つ。


湿らせたくち木の中心にドリルで穴を開け、幼虫を入れたあとに、プラケースなどに入れて、周囲を腐葉土などで埋めて保管する。


クワガタの種類によって、マットの種類も選ぶ必要がある。


幼虫を扱ったり、マットをほるときに便利な専用スプーン。


自分なりのマットを作るための菌糸ブロック。


ビン飼育のほかに、菌糸マットを詰めて飼育することもある。


菌糸ビンの種類によって、栄養もさまざま。いろいろと試してみよう。
 日本のクワガタムシの幼虫の飼育は種類によって、大きく3つに分けられます。
 オオクワガタやヒラタクワガタの幼虫は、朽ち木の中にすみ、比較的乾いた朽ち木を好みます。
 ノコギリクワガタは、やや湿った、やわらかい朽ち木を好みます。
 ミヤマクワガタはカブトムシのように、腐葉土に産卵します。
 そのため、オオクワガタの幼虫を飼育するときに、朽ち木がなかったり、ミヤマクワガタの幼虫を朽ち木だけで育てようとしてもうまくいきません。上手に飼育するためには、その生き物の自然の状態を知ることが必要なのです。現在のように、多くの人々がクワガタムシの繁殖に成功しているのは、その結果なのです。
 最近とくにかんたんに飼育できるようになったのはオオクワガタで、大体3つの飼育方法があります。
 もっともふつうの飼育方法で、しかも大きく育てることができるのが菌糸ビンを使った方法です。最近ではホームセンターでも扱っています。使用するのは、きのこの菌で、栄養価が高く、値段も少し高いのですが、一番簡単な方法です。白い菌糸がほとんど茶色くなったら、交換するだけですみます。また、栄養がたっぷり含まれているので、種類によっては3か月〜1年ちょっとで成虫になります。
 ほかは、同じビンを使ったものですが、自分で発酵マットをつめて、朽ち木と同じ条件にした容器で育てるものです。マットを専門店にあるマットプレスで固く詰めて、幼虫を入れます。マットが土のようになったら交換します。この方法だと成虫になるまで1〜2年ほどかかります。
 また、自然界と同じように、朽ち木をえさとして与える方法もあります。自然状態に近いのですが、一番手間がかかり、菌糸ビンが考え出されてからは、あまり一般的ではありません。
 飼育方法は、産卵木と同じように、水で湿らせ、切り口の中心に、ドリルなどで穴をあけ、そこに幼虫を入れます。さらに、朽ち木をプラケースなどに入れて、周囲を腐葉土や黒土などで埋め込みます。このときマットを使用しないのは、幼虫が朽ち木の外にもえさがあると思い込み、朽ち木から出てしまわないようにするためです。成虫になるまでには1〜2年かかり、大きく育つ可能性は、あまり高くありません。がっかりするような小さな成虫になる場合も少なくありません。
 このほかにも、菌糸ビンを自分で作るための菌糸ブロックなども売られていますが、かなり高度なテクニックと研究が必要になります。長く世話をする上でも、なるべく手軽な方法を選ぶといいでしょう。
 種類によっても、かなり飼育方法にちがいがありますが、そんなときには、専門店の人に聞いて、情報を集めるのが一番です。専門店は、一番身近な経験者なのですから。
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