理想的な餌として自然の状態で食べているものでメニューを揃えたいのですが、現実には、自然の水中のようにバラエティーに富んだエサを、常時用意するのは不可能です。
そこで、人工的にバランスよく原料が配合された人工飼料を与えるのが主流となっています。
人工餌料
人工飼料は、形状によって、フレークタイプ、顆粒タイプ、球や円柱状のペレットタイプなどがあります。魚の大きさに合わせて使うといいでしょう。
フリーズドライ
凍結乾燥させた、オキアミや甲殻類などで、基本的には、そのまま肉食魚に与えますが、細かくつぶして小型魚に与える場合もあります。匂いが強烈なので、嗜好性が高いのですが、単独で長く与えていると、栄養価が不足します。
ブラインシュリンプ
アメリカのソルトレイクなどの塩湖に生息する小さな甲殻類で、日本のカブトエビやホウネンエビの仲間です。学名からアルテミアと呼ばれ、また、シーモンキーの名で一世を風靡したのもこのエビです。
多くの熱帯魚は、お腹がパンパンになって、吐き戻すまでエサを食べるものです。特に大型魚の場合、フリーズドライやペレットタイプの、水を吸い込むと膨らむエサを食べすぎると、後で吐き出したりすることがあります。ひどいときには窒息してしまうこともあるので、これらのエサをやるときには注意しましょう。
アクアリウムでも、エサ不足が問題になることは少なく、どちらかと言うと、食べ過ぎによる害の方が多いため、エサのやりすぎに注意したほうがいいでしょう。
担当、時間を決めましょう
基本的には、一日一度、もしくは小型魚や幼魚は1日二度で少しずつ、与えてから数分で食べつくし、魚のお腹が軽く膨らむ程度の量を給餌します。
エサの量の加減
魚が満腹してエサに興味がなくなったのにいつまでも、底にエサが残っていたり、月に一度の間隔でフィルター掃除しているのに、ろ材にゴミが詰まっていたりするときはエサの与えすぎです。
混泳水槽の場合
エサの与え方が難しいのは、混泳水槽で、ナマズのような夜行性の魚や、動きのゆっくりな種類などが、エサを食べ遅れてしまうことです。ゆっくり動く魚にまで行き渡らそうとすると、どうしてもエサをたくさん与えてしまいます。
底のエサしか食べない場合は、底に沈むタブレットタイプのエサも同時に与えたり、夜行性の魚には消灯してからエサを与えたり、と、エサの種類や時間差で対応してください。