飼う犬種によって、犬の毛質は様々です。ロングコート、スムースコート、ワイアーコート、カーリーコートなどがあり、犬種の違いだけでなく、ミニチュア・ダックスフンドやチワワのように、同じ犬種でも毛質に違いがあることもあります。そのため毛のタイプによっては、手入れの方法も違ってきます。
毛質による被毛の手入れの違いは、ブラッシングのときに使用する
ブラシや
コームの種類に現れます。例えばロングコートやワイアー、カーリーコートには、毛並みを整え、抜け毛の除去などをするために、ピンブラシやコーム、スリッカーブラシなどを使用します。スムースコートでは、ほとんどブラシを必要とはしませんが、皮膚のマッサージを兼ねて、獣毛ブラシやラバーブラシを使用します。
さらに、ポメラニアンの場合は、毛質が大変細く、ちぎれやすいため、ロングコートですが、あまり無理なブラッシングはできません。ポメラニアンだけでなく、ロングコートの犬種は、定期的にプロによってトリミングをしてもらう方が、結局は手間がかからないでしょう。
トリミングの仕方は、犬種によって個性的なものなど様々です。しかし、伸びた被毛をカットするという作業においては変わりありません。顔に被毛が多い犬種は、顔の毛を伸ばしたままでは、口周辺の毛に食べかすが付着して、不衛生です。四肢に飾り毛がある犬種は、散歩の度に汚れが付着して、やはり不衛生です。そのような犬種は、トリミングすることによって、姿を美しく見せるだけでなく、犬の清潔を保ち、健康維持に役立っているのです。
家庭でできる簡単な被毛の手入れとして、毎日のブラッシングがあります。抜け毛、毛玉の予防と、皮膚に刺激を与え活性化することで、被毛の発育に役立ちます。また、毛に付着した汚れはきれいに拭き取ります。その場合、ケアクリームやケアスプレーを使うと、よりスムースに、より清潔にできるでしょう。日焼けを防いだり、消臭、除菌に効果があるものや、脂質の汚れを容易に溶かすオイルなどもあるので、上手に使いましょう。
どうしても毛玉ができてしまった場合には、飼い主が無理に除去しようとせず、プロのトリマーにお願いした方が無難でしょう。