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コケ掃除と底材掃除

コケ掃除のポイント
 自然の川や湖を切り取って再現しているものが、水槽だという観念を持って、生態系に似ている生物を配置しましょう。そうすることで、自然の浄化サイクルに近づけます。
コケやえさの残りを食べてくれるヤマトヌマエビ
コケやエサの残りを食べる石巻貝
コケ掃除
 金魚をはじめ、あらゆる水槽飼育で悩みのひとつがコケです。このコケの正体は「藻類」で、セッティングして数日はきれいで水槽内を泳ぐ魚の姿もよく見えますが、しばらくするとガラス面に点々と緑色のものが発生し、そのまま放置しておくと、ガラス一面が緑のコケで覆われてしまいます。
 水槽内で見られるコケには数種あります。茶色っぽい柔らかい珪藻類や緑から黒っぽい糸のように伸びていく糸状藻類、べったりと水草やガラス面などにこびりつく藍藻類などがあり、このほかにアオミドロと呼ばれる緑色のベタベタのものなどがあります。
 このやっかいなコケを、飼い主の手ではなく、ふだんからメンテナンスしてくれる生物がいます。それが、石巻貝などの貝やヤマトヌマエビなどのエビ類です。これらの生物は、やっかいなコケを食べてくれる正義の味方のような存在です。中でも石巻貝は食欲も旺盛で、コケをどんどん食べてくれます。
 ただし、コケが大量発生してから入れても、きれいになるには相当な時間と、多くの石巻貝が必要となるので、水槽をセッティングする時点から、コケが発生することを前提にいっしょに飼育するようにした方がいいでしょう。
大砂利
川砂
ソイル
底材にたまったエサを食べるドジョウ
底材は汚れがなくなるまでよく洗う
底材掃除
 底材には砂利や砂、ソイル(土)などがあります。底材には金魚の糞やえさの食べ残しなどが入り込んで、水質悪化の大きな原因になります。そんな底材の中には、細菌や寄生虫が繁殖しやすい場所になっていて、金魚が弱ったとたん、金魚に取り付きます。金魚が弱るチャンスをねらっているのです。それを避けるために定期的な掃除が必要なのです。
 底材の掃除は金魚をすべて出し、水草や流木、石なども出し、水を捨てるという全面的で大がかりな掃除になってしまいます。ふつうは2〜3か月ごとに行わなければなりません。砂利や砂の場合は、水槽内を空けて、砂利や砂をよく洗います。ソイルは、すべてを廃棄して、新しいものに交換します。
 毎日の底材のメンテナンスに効果的なのは、掃除屋であるエビや貝、ドジョウです。これらの生き物は、いつも底材の上で食物を探して、残り物を食べてくれます。底材の中に生息するバクテリアは、金魚の糞尿にふくまれるアンモニアを分解してくれます。
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