金魚用のえさは、各メーカーから多くの種類が市販されています。金魚は意外と好き嫌いがありますから、どれを食べてくれるかは金魚次第なので、最初は小さな容器のものにした方がいいかもしれません。
金魚のえさと一口にいっても、飼育している品種によって、えさの種類を選ばなくてはなりません。ふつうは水面に浮く浮遊性のフレーク状のものです。これに対して底に沈む沈下性のえさは、口が下向きについているランチュウやオランダ獅子頭などには最適です。金魚のえさの種類は豊富ですが、それぞれのえさに、飼育している品種名が出ているものを選べば、間違いはありません。
また、金魚の色を鮮やかにするための色揚げ用のえさもあります。色揚げに効果のあるカロチノイドが配合されたもので、赤の発色を良くします。
これらのえさは、金魚に必要な栄養がバランス良く配合され、手軽なえさでもあります。毎日与えるものなので、水にも溶けやすく、食べ残しにならないものなど、さまざまな工夫がなされています。
高蛋白、高脂肪のものが冷凍アカムシや生きたイトメ(イトミミズ)です。このようなえさは、毎日与えるものではありませんが、金魚を太らせるときや、ヒーターなしの水槽などで、冬に備えたえさとしては効果的です。冷凍アカムシは、適量がブロックになっていて、冷凍庫に入れておけば、保存も簡単です。また、色揚げ効果もあります。
イトメのように生きているものは、金魚も喜んで食べます。しかし、生きたえさは、維持するのも大変です。流水の中につけておかなくてはならず、水槽内で食べられずに生き延びたイトメは、底材の中に隠れてしまい、気づくと大量に繁殖している場合もあります。多少のものは、金魚が底材の中からえさを探して食べますが、大量になるとやっかいです。
金魚の成長によっても、えさの種類を変える必要があります。口の小さな稚魚から幼魚の場合は、ブラインシュリンプや稚魚・幼魚用のえさを与えましょう。
毎日のえさは、金魚がすべて食べきる量を与えるようにしましょう。金魚が食べ残したものは、水質悪化の原因にもなるのです。水に溶けてしまうえさの場合では、食べ残しは目に見えなくなりますが、飼育水を富栄養化してしまう原因になります。毎日食べる量をチェックしながら与えましょう。
また、金魚は10日間くらいなら、えさがなくても生きていけます。正確に言うと、水槽内の水草や底材にたまっている、えさの残りなど、食べられるものというものを全て食べているのです。 |