朽ち木の中に集まって冬を越します
冬になると昆虫たちの姿を見かけなくなります
石の下にも冬を越すため多くの昆虫たちがいます
朽ち木の中にこれだけの昆虫たちが隠れていました |
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寒い冬になると、昆虫たちの姿は見られなくなります。その多くは暖かいうちに産卵して、成虫は死んでしまうのです。しかし、中には成虫のままの姿で寒い冬を乗り越えて、暖かくなる春になるとまた、姿を現すものもいます。
しかし、冬の間、成虫たちはどこに身をかくしているのでしょうか。実はどこか遠くへ行ってしまうのではなく、林の中の落ち葉が深くつもった地中や、石の下、倒れてくさりかけた木の中、田んぼのどろの中などで越冬しています。昆虫がすんでいる場所の近くにかくれていたのです。ほかにも畑などに置いてある板や、たたみなどの下、人家の庭先のブロックのかげなど、人工物も利用していることがあります。
冬の間は、なるべく暖かい日当たりの良い場所にいるように思えますが、実際には昼も夜もあまり温度が変わらない、北側にあるものの下などにかくれています。これは、体が温まって、春になったと思ってまちがえて動き出さないようにしているのです。冬の寒い間に、まちがえて動き出してしまうと、夜になって急に温度が下がったときに、たえられなくなって死んでしまうこともあるからです。寒い冬を乗り越えて、じっとしたまま、暖かい春を待っているのです。 |